ハラル基準概要

イスラム教の戒律で「ハラム(禁じられたもの)」、即ち「ノンハラル」として摂取が禁止されている最も基本的なものとして、「豚肉」と「アルコール」、そして「イスラム教の戒律に則った形で屠畜がなされていない豚以外の肉」があります。それ以外の食材、例えば「野菜」「果物」「農作物」「魚介類」「牛乳」「卵」などは、基本的にハラルとなります。

以下がMPJAのハラル認定基準の概要です。MPJAのハラル基準は、マレーシア・イスラム開発庁(JAKIM)とインドネシア・ウラマー評議会(MUI)のハラル基準に沿ったものとなっており、マレーシアまたはインドネシアでのMPJAハラル認証の有効性を確保できるものとなっています。

 

原材料

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・豚肉、豚原料由来の原材料の使用がないこと

・飲料用目的のアルコール(酒全般)を使用していないこと(消毒・殺菌アルコールは使用可能)

・豚以外の動物原料(牛・鶏など)はハラル認証保有が必須(卵・乳は問題なし)

・ハラル製品とノンハラル製品を混在させないこと

ハラル製品を製造する施設全体をハラル化すること

上記のものが、食品や化粧品の製造に必要な原材料のハラル基準となります。「ノンハラル」の材料は、日本で製造される様々な食品や化粧品の原材料として使用されているため、ハラル認証の対象となる製品の成分として含まれていないことを書類審査の段階で確認します。

また、イスラム教の戒律では「ハラル」のものが「ノンハラル」のものと混在してしまうと、結果として出来上がった製品は「ノンハラル」として考慮されるため、ハラル製品の製造工程においてノンハラルの成分とのコンタミネーションが起きないことを確認します。製造工程では、原材料だけでなく、製造に伴い使用される一部の器具の由来も確認します。例えば豚毛を利用したブラシや、豚骨を利用したフィルターなどは使用することはできません。そのため弊協会では、ハラル製品の製造が行われる施設全体(全棟)のハラル化を推奨しています。施設全体のハラル化とは、ハラル製品が製造される施設内での「豚肉」、「アルコール」、「非ハラルの肉」を原材料とした製品の製造を他ラインも含めて行なわず、豚由来材料を使用した器具を施設内で用いないことにより満たすことが可能です。ただし、混在が起こらないシステムが確立されている場合、厳正な審査の上で、特定の製造ラインのみをベースにして認証を提供することも可能です。

使用原材料や、工場による例外がある場合がございますので、詳細はお問い合わせください。

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・原則、施設全体ハラル化すること

・イスラム教の屠畜方法に沿った屠畜をすること(全屠畜)

・屠畜資格のあるイスラム教徒の屠畜人を雇用し、屠畜の管理を行うこと

・養豚場、豚の屠畜場がハラル屠畜場の近くにないこと

上記のものが、屠畜場のハラル基準となります。イスラム教の戒律では、豚肉の摂取は例外なく禁止されていますが、豚以外の肉もイスラム教の戒律に則った形での屠畜が行われないとハラルとして認めることができません。よってMPJAでは、JAKIMとMUIの基準に沿った形での牛肉の屠畜に関するハラル認証の基準を設けています。最も重要な点として、屠畜資格のあるイスラム教徒の屠畜人が屠畜と管理を行う必要があること、そしてイスラム教の屠畜方法に沿った形で屠畜がなされる必要があることが挙げられます。

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